ネットワーク技術者のためのブックレビュー

ネットワーク技術関連書籍のブックレビュー。

Amazon Web Services エンタープライズ基盤設計の基本

サマリ

オンプレ構築の経験はあるがクラウドの知識や経験は少ないというSEを対象に、 AWSの主要サービスとそれを使ったインフラ設計について解説しています。 AWSを実務で使いこなせるように、コーポレートサイトのシステムを題材とした設計と構築の実践的なノウハウも解説しています。

想定読者レベル

入門・初級・中級・上級

本書の記載によると以下の人が対象読者となっています。

  • オンプレミス環境のシステム(自社所有)環境のシステムの開発・運用に携わってきたがクラウドについては知識も経験もまだ乏しいというエンジニア。
  • AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト資格を取得するためのベース知識を身に着けたい人。

構成

  • 序章 AWSの利点とデータセンターの構成
  • 第1章 リージョン選びとネットワークの設計
  • 第2章 仮想マシンとオブジェクトストレージ
  • 第3章 負荷分散とスケーリング
  • 第4章 疎結合
  • 第5章 CDNDNS
  • 第6章 セキュリティ
  • 第7章 基盤構築の自動化
  • Appendix A 問題と解答・解説
  • Appendix B インフラを構築してみよう

内容

序章 AWSの利点とデータセンターの構成

AWSをはじめとするクラウドサービスを利用するメリットは「安く」、「早く」、「安く」なること、 AWSのデータセンター構成は「リージョン」と「アベイラビリティゾーン」という単位で整理されることを解説しています。 また、AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト試験の概要も記載しています。

[技術要素]

第1章 リージョン選びとネットワークの設計

コーポレートサイトを1台の仮想マシンで稼働させるという想定のもと、 リージョンの選定とネットワークの設計について解説しています。

[技術要素]

第2章 仮想マシンとオブジェクトストレージ

仮想ネットワーク上で仮想マシン(EC2)を起動する方法と、 オブジェクトストレージ(S3)の機能、および、 S3にコンテンツを配置して直接配信を行うアーキテクチャについて解説しています。

[技術要素]

第3章 負荷分散とスケーリング

水平スケーリングを実現するためのシステム構成、 その中で使われる各種機能、サービスについて解説しています。

[技術要素]

第4章 疎結合

システムの可用性、拡張性を高めるための疎結合化の方法として、 メッセージキューイングサービスのSQS、SNSと、 サーバレス実行環境のLambdaを解説しています。

[技術要素]

第5章 CDNDNS

システムのパフォーマンスを高めるためのCDNサービスと、 ユーザからのリクエストを動的に最速のエンドポイントにルーティングするためにRoute53を利用することを解説しています。

[技術要素]

第6章 セキュリティ

システムのセキュリティを高めるための方法として、 アクセス権限管理サービスのIAM、 イベントログサービスのCloudTrail、 構成変更管理サービスのAWS Config、 および、AWSで行われる各種暗号化を解説しています。

[技術要素]

  • AWS CloudTrail (概)
  • AWS Config (概)
  • AWS KMS (概)

第7章 基盤構築の自動化

システム環境構築の自動化を実現するAWS CloudFormationについて解説しています。

[技術要素]

  • AWS CloudFormation (概)
  • AWS CloudFormation Designer (概)

レビュー対象書籍情報

Amazon Web Services エンタープライズ基盤設計の基本

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最終更新日:2019/9/8